2冊目のおすすめ本をご紹介いたします。
江戸時代に書かれた談義本で、ストーリーが非常にユーモラスです。
ある家にどうしても捕まえられないネズミがいて、困った主人が町内の猫に捕獲を頼む。
腕自慢の猫たちが次々に挑むも、ことごとく失敗。
そこに、ぱっと見よぼよぼの古猫が表れて、難なくあっさりと捕まえてしまう。
その夜、その古猫を囲んで、猫たちと主人が教えを乞う、という流れです。
その問答が見事で、武術の上達のステップが順に示されています。
外面的な技の巧拙から始まり、精神的な領域に入っていく。
その中身について、私が余計なことは書かないほうがいいと思いますが、正に極意と言えるものが何百年も前に本になっていたことに驚きました。
短いですし、現代語訳なら気軽に読めます。
ぜひご一読をお勧めします。