「無意識を意識化する」

型などでどうしても自分の動きのクセが抜けない、もしくは、立つ、歩くなどの根本的な動きの質を変えたいという場合、ハードルとなるのは自分の日常生活の動きです。

日常生活の動きは、無意識でやっているので、普通にアプローチしても変えるのは困難です。

そのための方法として、昔先生に言われたのが、
「立つ、歩くなどの無意識でやっている動作を、一旦意識化し、改善する。そうすると、無意識レベルの動きの質が上がる」
でした。

意識化するためには、ゆっくりやる必要があります。
単純な動きを、スッと流してしまわず、途中経過を徹底的に観察する。
観察して分かる軸や重心のブレ、力みを一つ一つ解消していく。
これによって、無意識の動作の質が上がり、空手の技などがグッと変わることが期待できます。
ちょっとした動作のひずみが身体全体のゆがみにつながると考えると、それを一個一個改善していくことで、健康効果もあるのではないでしょうか。

空手なら、太極一などのシンプルな方をゆっくりやってみる。
日常生活なら、歩行でやってみるのがいいと思います。
ここでご紹介した歩き方がまさにそれです。
この記事でご紹介した歩く際の感覚を、なるべく言語化しながら実況中継するようにするのです。

その時々の動きに集中・観察し、得られる様々な感覚を、客観的・受動的に受け取るようにすることで、瞑想のような精神面での効果もあります。
上座部仏教のヴィパッサナー瞑想と通じるところがあります。
ヴィパッサナー瞑想には「歩行瞑想」というのもある位です。

空手はどうしても緩急をつけてビシッと動きたくなるものですが、ゆっくりやるのも組み合わせることで、様々な効果が得られるようになるはずです。
ぜひお試しください。

まずは見学から!

お問い合わせフォーム